今後のエネルギー利用に、大きな影響を与えそうなビックニュースが飛び込んできました。
1000℃を超える熱が、ぼぼ無尽蔵に供給できるというものです。
まずは、日経クロステックのこの記事をご覧ください。
熱核融合は「地上の太陽」と言われ、何10年も前から研究されていて、最近になってやっと、1億℃のプラズマを数分間、閉じ込められるようになってきました。(稼働させるには、年単位での閉じ込めが必要です)
記事にあるITERは、核融合を実現する一番の近道とされていますが、建設費が2兆円を超え、この建設費・維持費が発電でペイできるのか、はなはだ疑問ではあります。
その点この常温核融合は、記事を読む限り数10~数100万円規模なので、圧倒的なコストメリットがあります。
常温核融合といえば、 30年ほど前に一時話題になりましたが、再現性に乏しく、すぐに立ち消えした記憶があります。一時は、似非科学とさえいわれたそうです。
それでも一部の研究者は地道に研究を続け、現在では100%の再現性があり、今大きく花開こうとしています。
運用例として、200℃の排熱から、500~1000℃程度の熱をつくって蒸気タービン発電をすること。
これが実現した時の破壊力には、すさまじいものがあります。
火力発電も原子力発電も地熱発電も、結局は熱で水を蒸気にして、蒸気の力でタービンを回して発電しています。
石油や原子力は、タービンを回すための蒸気を作るために必要な熱源です。
ところが今回の技術は、はじめに熱を与えれば、それ以上の温度の熱を発生するのですから、発生した熱の一部を戻して供給すれば、はじめの熱を取り除いても、半永久的に発電し続ける、というものです。
つまり、燃料代が、タダということ。この凄さがお分かりいただけるでしょうか?
でも、「500~1000℃程度の熱だと発電効率が低いのでは?」と思ったあなた、甘い!!
燃料=熱がタダなので、発電効率の高低は意味がありません。
今まで100の熱を投入して50の電気を得ていたのが40に減ったところで、初めに投入する100の熱がタダなのですから。
エネルギー源として少量の軽水素が必要ですが、これもタダの電力で水を電気分解して供給すれば良いので問題ありません。
電気代がタダなら、雪国の屋根の雪下ろしや、道路の除雪作業など、大幅に楽になるでしょう。
初期投資は必要ですが、屋根や道路にヒータを敷設して、タダの電気を流せばよいだけですから。
熱は高温利用でけでなく低温利用も可能です。
Wikiの記載にあるように、スターリング冷凍機を構成すれば、冷房としても作動します。
すばらしすぎる・・・・。
この技術は、三浦工業とクリーンプラネットというベンチャーの共同事業なので、私たちが今すぐすべきことは、三浦工業の株を買うこと!。これに尽きます。
yahooファイナンスで株価を調べてみると、ベンチャーへの出資が決まった2019.5月から、倍になっている・・・。
買い時を逸しました。
ーPSー
” 似非科学 ”という箇所を書いているとき、STAP細胞を思い出しました。
こちらも再現性が無く、さらにデータの不正もあったため下火になりましたが、ひそかに研究を続けている人がいて、再現性の良い手法が発見される可能性もゼロではありません。
もしそうなった場合、STAP細胞関係者は何を思うのでしょうか?