人間を置き去りに進むテクノロジー

最近、テクノロジーの進歩に人間がついていけていない、と感じる事が多くなってきました。

例えば身近なところで、マイクロSDカード。

そう、スマホのメモリーに使う、小指の爪ほどのチップのことです。

皆さん、このチップ、どれくらいの容量があるか知っていますか?

最新の大容量のもので、1024GBが8000円でAmazonで売られています。(2019.09時点)

1024GBと言われてもピンときませんが、12cmのCD(コンパクトディスク)の容量が650MBなので、その1600倍、つまりCD1600枚分が、あの小指の爪ほどの中に入っているという事です。

CDを1600枚も持っていないので、まだちょっとピンときませんね。
もう少し分かりやすい例だと、

2時間のハイビジョン画質の映画1本は16GBです。1024GBは、16GBの64倍、つまり、

小指の爪に2時間映画64本分、120時間以上の映画が入っていることになります。

120時間といえば、24時間ぶっ続けで5日間。

頭では理解できますが、どうやったら映像がそんなに入るのか、全く想像できません。

ちなみに数年前まで人間の脳は、メモリーに換算すると、4TB(テラバイト)程度だと、言われていました。

1000GB=1TB なので、これだとSDカード4枚分、ちょっと大きめの切手サイズに人間の脳が入ってしまう事になります。

映画でいうと320時間分=13日分、ちょっと悲しい。

でもexite.ニュースにある最新の研究によると人間の脳は、その200倍以上、1000TB程度ありそうとのこと。

これなら何だか安心できます。

しかし次の例は究極で、昨年話題になった重力波。

重力波の検知は、垂直に交わる光の移動距離の差を測るのですが、その差ってどれくらいかご存じでしょうか?

東京大学の研究室の記事によると、

太陽から地球までの距離で、水素原子1個分の長さの差、だそうです。

どっちも日常からかけ離れすぎて、全くわかりませんので、片方を実際の長さに例えると、

長さ4㎞で、水素原子1個の1/4000万の長さ になります。

まあピンとこない点は同じですね。

でも、今後は ”ピンとこないことだらけ” の時代がやってきます。

例えば次世代通信の5G。

通信速度は、最大20Gbpsだそうですが、これは2時間の映画が10秒ほどでダウンロードできる速さだそう。

どういう仕組みで送ったらそうなるの? 全く想像できません。

ここに、googleの研究機関に勤める人が描いたグラフがあります。

テクノロジーは、すでに平均的な人の理解力・適応力を超えていて、これが理解できる少数の知識層に富が集中する時代に突入しているそうです。

これには心当たりがあります。

iPhoneが出始めた頃、iPhone用のアプリを1週間で開発して、Appストアにアップして700万円稼いだ人がいたそうです。

最近では、最先端のIT技術者には、新卒でも1000万円の給料を提示する企業が出てきたり、大学生数人で立ち上げたベンチャー企業を数億円で大企業に売ったりしています。

仮想通貨は、まさに高度なテクノロジーの塊です。

これらは、私たち普通の人が ”普通の努力” をして手に入れられるものとは異質のものです。

このグラフによると、この傾向はますます拡大して、富はますます偏在化する傾向にあります。

一般的なテクノロジーしか利用できない私たちに残された時間はあまりないかもしれません。

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