1つ前の記事にも書きましたが、現時点で5G対応を急ぐ必要はありません。
屋外で、現在のLTEを超える特別な高速通信が必要な状況は、普通まずありません。
せいぜい家で、NETFLIXやプライムビデオなどを最高画質で楽しむ時くらいでしょうか。
ならば、今や 65%の家庭に普及 (総務省資料)している、光ファイバーなどの高速通信網を有効活用する方が、理にかなっています。
我が家の場合、softbank光回線で、無料レンタルの無線LANルーターでも、以下のように実測値で170Mbpsが出てました。
市販の高性能ルーターだと、これの3倍くらい出ると仮定すると、約500Mbps。
アメリカでベライゾンが5G通信の実効速度を測ると762Mbpsだったことから、体感速度は、5G通信@1Gbpsと、高性能ルーター@ IEEE 802.11acは同程度と考えられます。
つまり、光回線のある家庭で、6000円くらいの高性能ルーターを買えば、5G通信の快適さを、通信容量を気にすることなく、現時点でも味わえることになります。
ところで、Wi-Fiの最新技術は、数か月前に行われた、「CEATEC 2019」で確認することができます。
ここでは、最新規格Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の最新無線LANルーターが、Buffaloの展示ブースでデモされており、実測ベース(3mの対向通信)で3.7Gbpsという性能をたたき出したそうです。(←記事)
Wi-Fi 6は、これまでのWi-Fiと違い、実効速度にフォーカスした規格といわれていますので(←記事)、 ますます1Gbpsや2Gbpsの5G通信の必要性は感じられません。
5G通信は当然、端末の価格も高くなるでしょうし、プランも、端末代を加えた実質価格は5000円/月は下らないでしょう。月50GBの容量プランでも、コンテンツによっては一日で消費されるかもしれません(現時点では、そんなコンテンツは考えられませんが)。
その点、Wi-Fi 6 は、新たにルーターを買えば済むし、ギガ容量も消費しないので、いいことづくめです。
Wi-Fi 6対応のルーターはすでに各社から3万円程度、安いものだと1万円以下で発売されています。
ただ、Wi-Fi 6では、何100人も同時接続はできないため、屋外イベントでの同時接続の用途には、5G通信が現実的だと思います。
結論として、普通の人はWi-Fi 6の一択、オリンピックやパラリンピック会場で5G通信を堪能したい人、5G通信に対応したコンサートやイベントに参加したい人は5G端末を購入する。となります。