宇宙を旅した桜の種

岡山県真庭市には、醍醐桜という名の、日本百名木の1つで岡山県の天然記念物でもある、有名な桜の木があります。

https://www.okayama-kanko.jp/photo/280

樹齢700年とも1000年ともいわれるこの木の種が、宇宙ステーションで8か月保管され、地球に戻って来て発芽して育っている、ということをご存じでしょうか?

先日、岡山市の生涯学習センターというところの中庭に、「宇宙桜」として、この醍醐桜の種から発芽した苗が、ひっそり植えられてるのを発見しました。

令和3年7月撮影

令和2年3月定植、とのことなので、1年ちょっと前です。

宇宙から戻ってきた167粒の種からは、たった10粒しか成長しなかったとのこと。発芽率は、わずか6%です。

桜の種の発芽率は、このHPによると、数%から50%であり、種の保存状態に大きく左右されるとのこと。

無重力という過酷な環境下で生き抜いた6%の種の生命力の強さを感じます。

醍醐桜は、伝説によると、 1,332年に後醍醐天皇がこの地を訪れた際に、その美しさを賞賛したのが、名前の由来だそうです。

その桜の種が700年後に宇宙を旅して、同じ岡山の地で育っているとは、なんともロマンのある話です。

10数年後には、この若木も花を咲かせているでしょうから、今度はその種を火星に持って行って、将来は火星で醍醐桜の花見ができるかもしれません。

そんな夢物語があるわけない、と思った人、national geographicのこのページを見てください。

現在は、宇宙での食糧の確保としての葉物野菜の研究ですが、将来的には樹木にも応用されるでしょう。

実現性の観点からも、決して夢物語ではなく、ここのページにもあるように、「アルテミス計画」という、国際的な枠組で実働している、約10年後の計画にもつながる話です。

日本も、このPDFにあるとおり、JAXAがしっかりか関わっています。

宇宙2世の桜が別の惑星で美しく咲く、そんな夢のような話が、すぐそこまで来ていると思うと、わくわくします。

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