最近、おちゃらけ投稿が多かったので、今回は、ちょっと真面目に。
最近、日経の自動車/電機関連ニュースや、日経クロステックに、やたら水素エンジンのニュースが多いのをご存じでしょうか?
現在のガソリンエンジンも、つい最近、内閣府所管のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の研究結果で、効率50%超を達成したとのニュースがあったばかりですが、マツダはロータリーエンジンで、驚異の熱効率54%超えを達成したとこと。
詳細はこの日経の記事にありますが、もし実用化されたら、マツダの独壇場になることは確実です。
なぜなら、ロータリーエンジンを作っているのは世界でマツダ一社だけだから。
ロータリーエンジンは通常のレシプロエンジンと違い、吸気と排気が混ざらないため、水素が高温で勝手に着火することが防げるという、絶対的な優位性があります。
仕組みは言葉ではわかりにくいと思うので、マツダのHPかモーターファンのHPで。
しかも、マツダはすでに10年以上前から水素エンジン車を官公庁や、ノルウェーに輸出していて、充分な実績もあります。
また、ここにきて欧州が、ディーゼルから水素エンジンへの方向転換とも思える行動も見られます。
さらに追い風として、100%近い変換効率で、廃材から水素を取り出す技術も開発されました。
マツダは昔から、かなり独自路線が強い自動車メーカー。
社運を賭けたロータリーエンジン以外にも、今でこそプリウスに採用されているミラーサイクルエンジンも、30年近く前に世界初でユーノス800で実用化しています。
最近では、ほとんどのメーカがハイブリッドに注力するなか、マツダだけがSKYACTIVエンジンで、ガソリン/ディーゼルの可能性を追求しています。
そんな中、ここにきてリチウム系電池の限界が見えてきて、全固体電池でさえ、電池だけでガソリンエンジンと同等の距離を走らせるのは困難なことが分かってきました。(電池を大量に積める大型車は別)
リチウムイオン電池は、ソニーが実用化して今年で30年。
次世代電池も、自動車に載せられる安全性を確保するには、最低20年は必要でしょう。(プリウスも3代目までは全て、実績があるニッケル水素でした)
そう考えると、当分の間、メカニカルな動力源の時代が続きそうです。
ガソリンエンジンより出力密度が高く、レシプロエンジンより構造が簡単で軽量化が期待できる水素エンジンは、ドローンの動力源としても最適です。
人口減少とウィズコロナが同時進行するこの時代、一定量の資材や食料を、山間部や過疎地域に安全に届けるには、ドローン技術は不可欠なので、小型エンジンの需要はますます重要になるでしょう。
日本で花開いた技術がまたひとつ、世界中に広がる未来が近いかもしれません。