政府の緊急事態宣言が出てから、あと6日で1か月が経ちます。
この2か月半で色々なことが大きく変わりましたが、実体験上、最も大きく変わったのは、電車の乗客数、特に新幹線の乗客数です。
昨年末では、空いている席を探すのも苦労する状況でしたが、2月下旬以降は、↓写真のとおり。
2月末では、1車両にまだ10数人(自由席)ほど乗っていたのですが、4月末は、乗り込んだ車両(指定席)には一人も乗客がいませんでした。週末の金曜日、通勤時間帯の話です。
以前の記事にも書いていますが、私は岡山から新幹線通勤しているので、新幹線にはほぼ毎朝乗っています。
緊急事態宣言が出てからもほぼ毎朝乗っていますが、毎日これに近い状態です。
自由席で多くて10人、指定席だと2,3人。つまり16両編成で、60人ほどしか乗っていない計算になります。のぞみ16両で定員1323席なので、乗車率は驚きの5%!。
さすがに神戸より東の大阪ー東京間は、もっと乗っていると思いますが私はその手前で降りるので分かりません・・・。
もし5月末まで緊急事態宣言が続くとなれば、3か月間、ガラガラ運転が続くことになります。
そうなると経営的に厳しいのはもちろんですが、この後、もっと厳しい事態が待ち受けているかもしれません。
それは、テレワークの定着です。
企業としては、3か月TV会議で特に問題なかったのなら、今後わざわざ出張する必要ないんじゃないか?と考えるのは当然です。
例えば、岡山ー東京間の新幹線出張なら、1泊すると、まず7万円を下りません。
2人なら14~15万円。これは痛い出費です。
そして2020年は、5G通信元年。
大容量、低遅延の通信が安く実現するので、ますますテレワークに拍車がかかりそうです。
そうなると、新幹線の輸送能力が余ってしまうので、新幹線料金を値上げしたくなりますが、そうすると航空機に負けてしまうので、値上げも困難です。
JR新幹線は、もしかしたら大きな方向転換を余儀なくされるかもしれません。
難しいことかもしれませんが、解はあります。
先日テレビで、コロナによるStay Home期間でも収益を上げられる、うまい仕組みを作った企業の番組を見ました。
それは、飲食店の宅配をタクシーが行うというもの。
飲食店は、店内飲食ができないので、お持ち帰りや弁当にシフトしても、来客自体が落ち込んでいるので、思うように売れずに困っています。
タクシーも、外出者自体が激減しているので、客を乗せる機会が減っています。
一般の人も、気楽に外出できないので、おいしいものを食べたくても食べられません。
飲食店の宅配をタクシーが行うことは、これら全ての人がWin-Winになる、画期的な方法だと思います。追加投資が不要な点もすばらしい。
JRも人の輸送だけでなく物の輸送、例えば、超特急の宅急便事業を新幹線で実施してはどうでしょうか?
大阪の荷物を2時間で、広島・福岡の荷物を朝出して、昼までに東京駅まで運べる交通手段は、新幹線しかありません。
これは他に代替手段のない仕組みですから、必要な人・企業は高くても利用するしかありません。
先の宅配業者と組めば、岡山に居ながら、東京でしか食べられないお持ち帰り料理を、岡山駅で受け取ることもできるわけです。
「貧すれば鈍する」ではなく、「窮すれば通ずる」アイデアで困難を乗り切ってほしいところです。